猫に寄せて

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結局のところ、野良猫の責任は誰にあるのでしょう?

原文: Who's Ultimately Responsible for Free-Roaming Cats? - Humane Society of the U.S.

ザ・ヒューメイン・ソサエティ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ/ヒューメイン・ソサエティー・インターナショナルより転載許可済 
訳 H.W.エリオット (Text reprinted by permissioin of The Humane Society of the United States/Humane Society International; translation from the English provided by H.W.Elliott)

マーガレット R. スレーター著



その子達を見つけようと思えば、何処にでも見つけることができます:   近くのガソリンスタンドや食料品店に置いてある大きなゴミ箱の下から顔をのぞかせているかもしれません。   片田舎にある貴方の家の敷地沿いを、足早にこそこそと歩き回っているかもしれません。   あるいは、貴方の裏庭のポーチの下に住み着いているかもしれません。



その子達とは、野良猫¹。   そして、その子達の存在は私達に多くの様々な思い - 怒り、不安、悲しみ 或いは罪悪感といった思いを抱かせます。 しかし、それ以外にも思いおこさせることがあります。 それが 「アクション - 行動」です。



たとえその子達の存在に直接責任があるかどうかは明らかではなくても、行動へとかき立てられる理由は明らかです。



もしも人間が野良猫¹とその子猫達に手を差し伸べなければ、 その中の若い猫達は一歳の誕生日を迎える前に死んでしまうのです。 生き残った猫達は、その子孫となる子猫達を産むでしょう。   そして1、2年の間に2匹から3匹だった猫が5匹10匹となり、 既に飽和状態の猫の集団をより大きくしていくことになるのです。



それでは、なぜそのような動物を救うためにアクションを起こすべきなのでしょうか。   彼らの存在を嫌う人々や、彼らをネズミ捕りとしての用しかなさない生き物とみなす人がいるというのに、 そのような動物を救うためになぜ行動を起こさなければならないのでしょうか?   その問いに、私はこう主張するでしょう。   文明社会に生きる者として、弱い人や病気の人、そして力を持たない人達の世話をすることは私達の義務なのです。   そして、それは猫であっても同様なのです。 文明社会として、私達は老人や子供、精神を病んだ人やホームレスの人達に手を差し伸べます。   そうした私達の責任は、野生から引き離し人間に依存せざるをえなくさせられた家庭動物達をも含むのです。



猫は数千年もの間、人間に飼いならされドメスティケイトされてきました。   まさに彼らの存在の責任は社会にあるのです。   私達の税金は道路の清掃や、多くの地域において動物管理のために使われます。    人間が動物に噛みつかれたり、狂犬病患者が発生し感染防止対策のための医療費用にも税金は使われます。   今私達は、人間以外の動物が苦しんでいること、 そして彼らもケアと尊重とを受けるべきであるということをますます認識しています。   猫を嫌う人達でさえ、時には猫達に餌を与えたり獣医に連れて行ったりしているのです。   文明社会に生きる者としての義務を理解し、その責任を取るために、彼らはそのような行動にでているのです。



それでは、野良猫¹やその子猫を見かけときに貴方にできることは何でしょうか?   まず初めに、その猫に飼い主がいるかどうかを判断することです。   ご近所に聴いて回ったり、首輪やマイクロチップの確認をしてみましょう。   貴方の裏庭に食事に現れる猫には飼い主がいるはず、と思い込むことはしないでください。   ご近所の皆が同じように思い込んでいるかもしれません。



二つ目に、最寄りの動物管理局や動物愛護団体に連絡をして、迷い猫の報告をしましょう。   猫は時にして貴方が思うよりも遠くまで迷い込み迷子になっていることがあります。   首輪をしていない臆病な猫であっても、随分と離れた場所で暮らす飼い主に大切に飼われていたのかもしれません。   そして、その飼い主は今その猫を探しているかもしれません。   地区のシェルターを何箇所も訪問してコンパニオンを見つけようと必死になっているかもしれません。



三つ目に、迷ったり遺棄されたり、或いは人なれしていない(野生に近い)猫達を 支援する団体・プログラム・情報等が居住地区にあるかどうか探してみましょう。   最寄りのシェルターや動物管理局において、その種のプログラムや情報、サービスを提供しているかどうか聞いてみましょう。   その際には、関連する法律-避妊・去勢をしていない猫が外を自由に徘徊しても合法であるかどうか等- についても教えてくれるでしょう。   アニマル・レスキュー・グループが存在するかどうかも調べてみましょう。  グループはどのような支援をしてくれるか、犬と猫両方を取り扱うグループか、 それとも猫だけ、或いは人馴れしていない野良猫(Feral Cat) だけを対象として活動するグループか確認してみましょう。   かかりつけの獣医師、あるいは地元の獣医師協会(もし存在すれば)、 または地元で動物保護グループと共に活動したり特別な支援をしている可能性のある他の獣医師達に話をしてみましょう。   多くの動物病院で猫の一時預かりや里親探しの協力をしてくれるでしょう。   Pets911やPetfinderのようなインターネットを利用して地元や近隣地区の動物保護団体・グループを探してみましょう。   地元のレスキューグループと協力して里親探しを行っているPETCOやPETsMART、その他のペット用品店の存在を確認してみましょう。   貴方の力になってくれる人達を紹介してくれるでしょう。



それでは、どのような協力がえられるかどうかわかったところで、 あなたが見かけた猫或いは子猫についてどう対処するか決断をすることができます。   あなたの選択肢は  @ 里親探しをする A シェルター或いは獣医師へ連れて行く  B 捕獲し、避妊・去勢手術、予防接種、耳カット(手術済みの印)を施して元いた場所に戻す、の3つになるでしょう。   誰か他の人がやってくれるまで待つことはしないでください。



人馴れしていない猫(Feral Cat)の多くは良いペットにはなりません。   それが理由で、シェルターに持ち込まれたり、動物管理官に捕獲されたFeral cat達は通常安楽死させられるのです。   生後8週以下の子猫であれば手懐づけることができ、良いペットになります。   これは時間とノウハウとを必要としますが、インターネットや本などに沢山の情報があります。   ワイルドに感じられる猫でも、怯えているだけで、餌と世話とを数日与えることで落ち着きを取り戻すこともあります。   怯えている猫や怒っている猫は噛み付いたり引っかいたりすることを忘れないでください。   猫に噛みつかれて病気になったり、時に重症になることもあります。



状況によっては、捕獲し、避妊・去勢手術をして元いた場所にもどす方法は効果的で人道的な解決策にもなるでしょう。   比較的安全な場所で猫達を案じる世話人を持つ手術済みの猫は10歳を越えるほど長生きすることができるのです。   世話人達は餌と水とシェルターを提供し、 そのエリアに入り込んできた新しい猫については里親探しをするか手術後戻すかをモニターし、 現在いる猫達の様子を監視することで病気に対処することができます。   多くの場合、世話人と猫達は強い関係を築き、 Feral Catでさえ世話人達に対しては打ち解けるようになることもあるのです。



たとえあなたの住む地区に存在する団体・プログラム・情報が微々たるものであったとしても、 あなたがとれる行動の選択肢は沢山あります。   あなたが見つけたその猫のためにできる選択は、その猫の状態、 あなた自身がどれ位その救済に関心があるか、或いは地元の法律、 地元で提供されている情報、あるいはその特定の場所に寄り異なるでしょう。   ですが、何か行動をおこすことを私はお薦めします。   何もしないことが生み出す結果は、「無」だからです。




注¹ :原文ではFree-Roaming Catと表記されています。 これは「外を自由に徘徊する猫」という意味であり、 外飼いの猫、迷子の猫、遺棄された猫、野良猫とその子孫等、 屋外で生活する猫全てを含みますが、 ここでは総称して「野良猫」と訳しました。

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